午後10時前、水温約8度。真っ暗闇の海にスカッドスイマー・先遣水泳要員3人の頭が暗視スコープ越しに確認できた。
体勢を低くして波をよけながら、海岸にたどり着くと、銃を構えながら上陸。特殊な光で沖に控える仲間に合図すると、5人が乗船したゴムボートが後に続いた。
米カリフォルニア州サンディエゴ近郊のコロナド海軍基地で行われた陸上自衛隊西部方面普通科連隊の離島奪還を視野に入れた夜間上陸訓練だ。
同隊は南西諸島を含む島嶼防衛を任務とする。日本国内に整った訓練環境がなく、米軍の知識や経験を体感するため、数年前から米軍指導のもとで訓練を行っている。離島各所で隣国との摩擦が生じ、南西諸島の防衛強化が昨年末の防衛大綱に盛り込まれてから初めての訓練となるため注目が集まるところだ。
訓練は朝から深夜まで続き、食事や休憩も浜辺でとる徹底ぶり。海水でぬれた装具は20キロに及ぶという。
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