社会派の巨匠オリバー・ストーンの1987年の「ウォール街、Wall,Street 」の続編といえる映画である。
その頃から益々手の込んだマネーゲームを反映させ、ますます磨き上げた錬金術を2007年のアメリカの住宅市場のバブル崩壊を契機に始まったサブプライム金融危機をもたらした背景として描いたものだ。
インサイダーで8年の刑務所暮らしをくらったゴードン・ゲッコーが刑務所から出獄誰も迎えに来ていない寂しさを味会うところから映画は始まる。
映画はかってのゴードンにそっくりの野心的な青年がゲッコーの娘と恋に陥り 、その二人とゲッコーとの話を絡ませながら進める。 オリバー・ストーンの正義感は絶対にマネーゲームの世界とは相容れない。
アメリカの悪である侵略戦争とともに血税を私利私欲のために飲み込む貪欲な金融関係者に真正面から怒りを募らせる。
流石オリバーの映画だけあって、画面の迫力は申し分がない。それにオリバー自身もカメオとして顔を表す悪戯心もある。
「ウォール街、Wall,Street 」に出ていたチャーリー・シーンもカメオとして出てくる。 マイケル・ダグラスも父カーク・ダグラスのそっくりになってきた。なかなかの味のある演技である。
彼が扮するゴードンは刑務所を経て悟り人のような風で本まで書いて講演行脚をするが実際何も変わっていなかったというどんでん返しの皮肉さ。それに父親の刑務所服役中に自殺した弟への想いから父親と絶交する娘にキャリー・マリガンが扮するが、この演技もなかなかなものがある。
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