2011年3月3日

【藤井厳喜の取材ガイダンス】チュニジア、エジプトから始まるカオスの時代

多文化主義は全くの幻想だ!!

騒乱の起きるほんの数日前、首都チュニスもエジプトのカイロも全く平穏だった。チュニジアは旧フランスの植民地で、チュニジアの治安情勢に最も精通しているのはフランスだと言われていますが、フランス政府も今回の暴動については全く予知してなかった。暴動は、まさに、突然起きた。

日本のマスコミが絶対報道しない中東動乱の深層について、シリーズで伝える。一部では、今回の一連の事件を単純に「民主化運動」と捉えている人々もいるようだが、全くの日本的「お花畑」の中での勘違いでしかない。

また、アメリカが様々な謀略を仕掛けているのも確かだが、それも全体のストーリーのごく一部にしか過ぎない。

欧米の情報機関も全く予想できない方向に事態は急展開している。一言でいえば非常に大きな「無秩序・カオス」が中東から発生し、全世界を呑みこみそうな勢いだ。

我々への直接の影響で言えば、原油は確実に高騰する。ゴールド価格は原油に輪をかけて急上昇するだろう。

元々不景気で二番底に落ち込みつつある日本経済を、更に加速度的に劣化させるのではないかと憂慮している。

イギリスのキャメロン首相は急遽、中東を訪問した。自国の権益を守る為に、必死の外交だ。こういう時にはイギリス人も、恥も外聞も無く、素早く行動する。

エジプトは、この混乱を逆手にとって、先進国に対して、債務放棄・借金の棒引きを要求してきた。世界はどの国の外交もしたたかだ。したたかでないのは日本外交だけだ。

イギリス在住で国際情勢の裏側に詳しい、友人の小松啓一郎さんとの対談を紹介する。

ヨーロッパ先進国は、多くのイスラム系外国人を受容してきたが、これが国内で大きな問題を生んだ。先進国が標榜していた多文化主義は全くの幻想にすぎなかった。

低開発国からの移民を多文化主義的に受け入れるという政策は完全に失敗した。少なくとも英独仏をはじめとする、ヨーロッパの人々は、そのように認識している。

日本人は、今からもう、実験をする必要はない。ヨーロッパの失敗した実験結果から教訓を学ぶべきだ。

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