2011年3月5日

北朝鮮の北西部に新たなミサイル基地

北朝鮮の核開発問題で、米政府高官は17日、北朝鮮が北西部地域で建設中だった第2のミサイル発射基地が完成したことを明らかにした。新たな基地は東倉里・トンチャンリ付近にあるが、完成を受け北朝鮮がミサイル試射を近く準備している兆候はないとも述べた。

ミサイル発射に必要な電子系統などの技術的整備が完了しているかどうかは不明としている。ただ、第2の基地の地点データなどから計算すれば、他国の上空を通過せずに、より重い搭載物を積んだミサイル発射が可能と分析している。

新基地の建設については、米国の民間軍事研究団体グローバルセキュリティーが17日、今年1月10日に撮影された衛星写真の分析を基に確認し、発射塔、移動可能の発射台、ロケットエンジン試験施設、ミサイル組み立て施設、発射用の地下壕(ごう)や展望塔も備え付けられていると指摘していた。北朝鮮がこれまで使用していた北東部の舞水端里・ムスダンリのミサイル発射基地の施設よりも近代化が進んでいるとの見方も示した。

北朝鮮は過去に、人工衛星打ち上げ用の新たな基地を建設していると主張していた。2009年4月には舞水端里から人工衛星用と主張するミサイル試射を実施した。米政府高官によると、今回建設された第2の基地からは人工衛星打ち上げと共に、米国などに脅威となる大陸間間弾道ミサイルの発射も可能としている。同高官は「問題は北朝鮮側の意図である」と述べた。米国防総省のラパン報道官は北朝鮮の新たなミサイル基地について、諜報に関する報道についてはコメントしないとの基本姿勢を繰り返した。

一方、米太平洋軍のウィラード司令官は17日、北朝鮮が近くミサイル実験に踏み切るとの兆候は把握していないものの今後数カ月内に新たな挑発行為を仕掛ける可能性があると述べた。米アジア・ソサエティーでの講演で語った。

新たな挑発行為は、金正日・キム・ジョンイルから金正恩・キム・ジョンウンへの権力世襲を固めるための手段か?

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